ウッディいるま社



飯能_宮沢湖

優しい風を運ぶ木工品のご紹介

  樹木は地球上で最も大きく最も長生きをする生物です。身長は100mを超えるものもあり、年齢は4000歳を上回ります。

  今から100年以上前に、アールヌーボーと呼ばれる美術史上の大きな変化がヨーロッパに生まれました。その頃は産業革命で、すべての商品が分業と機械化によって、画一的で、安価で、大量に作られるようになり、職人たちの伝統的な手作り技術は必要性がなくなってきていました。
  19世紀の終わりにこの流れに対抗して、産業革命の大量生産の時代でも、彩のあるデザインに満ちた商品を作れるのではないかと挑戦したのが、アールヌーボーと呼ばれる変化でした。
  蔦のからまった複雑なデザインの家具を分業によって作り出そうとしたのでした。しかしこの魅力あふれる時代は、わずか20〜30年でより単純化したデザインへと変化して、次の時代へと流れて行ったのです。このアールヌーボーを代表するデザイナーにエミール・ガレがいます。 彼は芸術家であると同時に工場経営者でもありました。ガレの名はガラス器に結びついて人々に 知られていますが、家具工場も経営していて、多くの職人を雇って魅力的な家具を次々と作っていました。
そのガレが「もはや人が木の下で眠らず、花の中で暮らさないのなら、森を家の中に入れよう。」と言っています。

 産業革命から一世紀以上の歴史は、結局何だったのかと思わずにいられません。 森を家の中に入れる生活を、私たちは100年前の人々よりも一層強く求めています。 私は微力ですがこの求めに答えられるように家具やクラフト品の製作に取り組んでいこうと 思っています。家の中の一隅にでも自然の息吹が感じられるような作品を作れるように願っています。

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